施工について

施工要領書

本施工試案は、JR東日本北与野埼玉新都心に位置する東西連絡路(仮称)として設置され る、鉄鋼構造連絡通路橋の防錆防食を目的とします。
主として酸性雨等対策としての重防 食手段として、新規常温溶射技術アルミ/亜鉛複合皮膜(AL55%,Zn45%容積比複合溶射皮膜) 100μm以上を溶射し、上部に封孔処理、及び上塗り塗装を塗布し、長期防食皮膜、及び長期 耐候性塗膜の相乗効果が期待できる複合防食皮膜です。

アルミ/亜鉛複合溶射、及び上塗り塗装の防食期間
(1)アルミ/亜鉛複合溶射(AL55%,Zn45%容積比複合皮膜)

100μm(最小厚み)

60年以上 ※JIS Z 2371(塩水噴霧試験)による

(2)封孔処理、及び上塗り塗装(変性エポキシ-樹脂塗料+ポリウレタン樹脂塗料)

250g/m2目付量

20年以上 ※ウエザ-メイト(紫外線複合試験)による

特性

常温アルミ/亜鉛複合溶射は、熔融亜鉛メッキ、及び亜鉛溶射(JIS Z 8300)と対比して塩水噴霧試験下では、6〓7倍の耐食性を示す。

アルミ/亜鉛複合溶射上部に塗布された塗装皮膜は、溶射皮膜が持つ複雑な表面形状に含浸密着し、一般鋼材面に塗布された塗膜の4倍以上の密着力を示し、下部鋼材の錆 び腐食がなく通常塗装膜の2倍以上の期間に耐え、表面劣化は確認されていない。

現場塗装が容易(エア-、エア-レス、ロ-ラ等にて塗装)であり、熔融亜鉛メッキ上の塗装 とはことなり、汎用塗料が容易に塗布できる。同時に補修塗装は、3種ケレンにて容易に 再塗装が可能である。

常温アルミ/亜鉛複合溶射、及び汎用塗装複合皮膜は、ヒ-トサイクルによる剥離、及び亀裂が皆無である。防食皮膜としての溶射層は、3〓4%(比重比)範囲の連続気孔を持ち、金属の膨張時の緩衝体となり、膨張係数のことなる材質間でも、極端な温 度変化による界面剥離現象を防止する。

使用環境による仕様

環境

溶射

厚み(μm)

封孔、及び塗装膜

目付量

市街地域
(大気圏)
アルミ/亜鉛複合皮膜
AL55%,Zn45%
100〓120 汎用塗装皮膜
ウレタン系
260g/m2
工場地域 アルミ/亜鉛複合皮膜
AL55%,Zn45%
120〓150 変性エポキシ-
ウレタン系
320g/m2
臨海地域
(塩害地域)
アルミ/亜鉛複合皮膜
AL55%,Zn45%
150〓200 常乾燥型セラミック塗料
アルファーコートA-7
240g/m2


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