溶射について
溶射工法は、欧州においては、盛んであり、殆どの鉄鋼製橋梁には溶射仕様が取入れられ、1950年以後の架設橋には、亜鉛溶射が実施されている。
■主要国の防食溶射仕様の変転
英国、フランス、ドイツ標準仕様
立地環境 |
1950〜1965 |
1965〜1980 |
1980〜1996 |
防食期間 |
40年 |
40年以上 |
40年以上 |
一般環境 |
Zn 120μm |
Zn 150μm |
Zn 200μm |
工場地域 |
Zn 150μm |
Zn 200μm |
Zn 300μm |
臨海地域 |
Zn 150μm |
Zn 200μm
※AL/Zn合金を含む |
Zn 300μm |
※上記防食溶射皮膜に、封孔処理(ミストコート)、及び2回塗り以上の塗装を実施
※溶射厚みは
、大気腐食環境の影響により、酸性雨、酸性霧、酸性雪の酸濃度、及び頻度により、随時、亜鉛質量の増量がはかられた。
※日本工業規格(JIS)では、1994年下記に規定した。
耐用年数は、欧米標準仕様に準拠す
る。
表1 種類、記号及び最小皮膜厚さ(JIS H 8300より引用する)
種類 |
記号 |
最小皮膜厚さ
μm |
参考 |
ISO対応記号 |
使用方法 |
亜鉛溶射 40 |
ZS40 |
40 |
Zn 40 |
封孔処理して塗装用下地として使用する。 |
亜鉛溶射 60 |
ZS40 |
80 |
Zn 80 |
(1)溶射のまま使用する。
(2)溶射した後、封孔処理した状態で使用する。
(3)溶射のまま塗装下地として使用する。
(4)溶射した後、封孔処理して塗装用下地として使用する。 |
亜鉛溶射 80 |
ZS40 |
120 |
Zn 120 |
亜鉛溶射120 |
ZS40 |
160 |
Zn 160 |
亜鉛溶射160 |
ZS40 |
200 |
Zn 200 |
亜鉛溶射200 |
ZS40 |
300 |
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→表2:屋外使用環境の種類と最初に補修を必要とする年数
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